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マルチ商法の裏側を描いた小説「ニューカルマ」読了

どーも、モバイルプリンス(@mobileprince_PR)です。

「読了」使ってみたかっただけです…。

4万円オーバーで超コスパの悪い買い物をした手前、Kindle Oasisを使って本を読む機会が増えたのですが(そういう意味では高い金払って良かったと思う)、ネットワークビジネス・マルチ商法の裏側を描いた小説、ニューカルマが面白かったのでご紹介。

Amazonでの価格は、単行本・Kindleともに1,620円。

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万人にオススメができる展開の本!!

ニューカルマのストーリーをネタバレしないレベルでざっくりとご紹介。

会社の業績が傾き、将来に不安を抱えつつあるアラサーのユウキ。
学生時代の微妙な距離感の友人から電話がかかってきて(あるある)、ネットワークビジネスに勧誘される。
最初は相手にもしていなかったユウキだったが、会社員としての不安がジリジリと募って…

と、前置きがあって、文字通り物語は二転三転します(えっ!って声に出す瞬間が3度ほどありました)

意外な展開がウリでもある作品なので、ストーリーそのものには触れずに魅力をまとめると…

社会人の方であれば1度や2度、ネットワークビジネスの勧誘をうけたことがあると思います。
(その結果、一度は入会してDBになった人もいるでしょう)

作中では、大きく4タイプの人が登場します。

「搾取するDB」「搾取されるDB」「離れていく友人」「止めに入る友人」です。

DB=ディストリビューターで、ネットワークビジネスの会員。

読み進めていると、絶対に「あ、これあの時の俺だ」「これはあの時のあいつだ」と、自分の実体験を照らし合わすことができ、小説だけど、事実、自分自身(とその友人・知人)の話でもあり、読み終わった後に自然と、過去の言動を振り返るような作りになっているんですよ。

「あ、俺もこの友人のように電話無視して縁切ったな…」とか、「止めようとしたけど逆効果だったな…」とかです。

主人公ユウキがネットワークビジネスのDBになりのめり込んでいく過程を丁寧かつそれなりに共感できるように描いているため、「あの時のあいつもこんな感じだったのかな」と、見るまでは想像もできなかった共感をしてしまうのです。

恐らく、ネットワークビジネス経験者であれば自分の失敗談を見てしまっているようで気恥ずかしさがありながらもムズムズし、
ネットワークビジネス未経験者であれば、ハマる人の心理状況が分かり、
勧誘されたことない人であれば、一通り免疫として流れがつかめると思うのでオススメ。

もう、どの立場の人が見ても全方位で楽しめる作品になっていると思います。

と、言うことでみんな見るべし!

蛇足かもしれませんが…ネットワークビジネスに関するデータを。

ネットワークビジネス大手、アムウェイ(※作中では出てきません)のHPには、データ集という素敵な項目があります。
アムウェイ-データ集
http://www.amway.co.jp/about-amway/our-company/company-amway/data?lng=ja

その中で一番興味深いのは、アムウェイから高額なボーナスをもらっている人たちの人数が発表されている表。
スクリーンショット 2016-06-21 22.45.25
http://www.amway.co.jp/about-amway/our-company/company-amway/data?lng=ja

年間で平均400万円をもらっている会員が3,558組、平均1,000万円もらっている会員が308組、平均で3,000万円もらっている会員が172組。
会員が680,000組いるので、そこに入り込める確率は0.006%。

「アムウェイだけで生活」できる枠は、約16,000人に1人であり、高校球児がドラフトに指名されるのは(ざっくり)55,000人中35人、(ざっくり)ダービー馬が7000頭中1頭ということを考えると相当難しいレベルです。

お笑い芸人マシンガンズの滝沢さんが、売れてない芸人の叫びとして言った「夢のない不幸より夢のある不幸ね!」を彷彿とさせます。

現実に希望が無ければ、宝くじ買うかのごとく0.006%にすがりたい人が多いんだろうなと。
この辺りは、映画ウルフ・オブ・ウォールストリートに通ずる部分もあるかもしれません…。

少し脱線してしまいましたが、自分の実体験や、ある種の生き方や希望のことまで考えてしまう、ニューカルマ、みんな見るべし!(2回目)

それではTodayはこの辺で。

ではではではではー!