前情報なしで映画「君の名は。」見てきたけど超よかった(後半・ネタバレあり)

どーも、モバイルプリンス(@mobileprince_PR)です。
話題の映画「君の名は。」を見てきて、おっさんなのに号泣しました。
※前半はこちら
ここではネタバレ前回で内容を語りますので、劇場で見た人だけが先に進んでください…
この君の名は。は完全に2部構成の映画になっていて、前半は「思春期男女入れ替わりコメディー」、後半は「大切な人を救うタイムリープもの」ですね。
前半の入れ替わり描写も、細かに時系列をシャッフルすることで三葉と同じく「え、何これ?どうなってるの?」と見ることができました。この辺りの組み立てうまい。
と、いうことなので最初は入れ替わりネタ満載のコメディとしてもすごく笑える展開になるんですよね。
女子力上がった瀧が周りから可愛がられたり、逆に男子力上がった三葉が美術室でガツンとやるところはスカッとしますし。
で、ここまではある程度の面白さが担保されている鉄板ネタなのですが、三葉への恋愛感情に気づいた瀧が、直接会いに行くことで物語が大きく動きます。
ここまで瀧と同じように「同じ時代で入れ替わっている」と思っていた観客も驚く、「三葉の村は隕石で無くなっていました」という衝撃の展開ですね。
(一瞬ここで、あの世からの手紙ものかと思って焦りましたが)
前半は野球の表裏のように、対照的な関係として三葉と瀧を描いていたのが一変、後半では完全に瀧パートになります。
ここで重要なのが糸守町側の人物で、友人の勅使瓦に早耶香、そしておばあちゃんに妹のキャラクターを前半魅力的に描いていることで、「え…そんな…あの人たち、全員死ぬの…あの町無くなるの…」と、かなりショッキングになるんですよ。明らかに前半部分とテンション、トーンが変わる。
そしてここからはもう時系列がカオスになってちゃんとはよく分からない展開に。
おそらく、三葉や糸守町の人物をきちんと描けていなかったら「え、何これ?どういうこと?矛盾してね?インチキじゃね?そんなルールあった?」と興ざめパターンになっていたでしょうが、私たちは三葉を始め、糸守町の人、ひいては町のことが大好きになっているので、「もう、どうやってでもいいから助けてくれ」となるわけです。
こうしたタイムリープものでは、システムの矛盾点をどう誤魔化すかが一つの鍵になるのですが、今作では糸守町の人たちを魅力的に描くことで、興味の持続とタイムリープの矛盾の帳消しに成功しています。
宇多丸師匠が「面白い映画の基準は、またアイツらに会いたくなるか」とよく言ってるんだけれど、本当その通りシン・ゴジラも君の名は。もアイツらに会いたい。
— モバイルプリンス (@mobileprince_PR) 2016年9月5日
Twitterでもポストしましたが、今作は主人公を含めた登場人物がみんな魅力的で(嫌な感じのお父さんも少しだけ感情移入できる描写が入ってよかったよ)、「またあいつらに会いたい!あいつらどうなってるんだよ!勅使瓦と早耶香の披露宴行きたいよ!」と思わせる本当に素敵な作品でした。
蛇足ですが…ただただ二人が幸せになる映像を延々見ていたい…そんな作品でした。